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SUBARU健康保険組合 太田記念病院

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最新型MRI導入について

~MRIの仕組みや検査を受けるうえでの注意点と、今回導入された最新型MRIの特徴について~

MRIとは?

MRIとは強い磁石と電波を使って体の内部構造を鮮明に見ることができる検査です。正式名称は磁気共嗚画像撮影装置(Magnetic Resonance Imaging)といいます。磁気で磁場をつくった空間に人が入り、そこに電波を当てると、体内の水素原子が移動します。その後、電波を止めると、水素原子が元に戻ろうとします。MRIはこの水素原子の動きを画像にしています。そのため、患者様の体を切ったりすることなく、検査ベッドで横になっているだけで色々な角度から体の断面の写真を撮影することが出来ます。

MRIとCTの違いは?

よく患者様にMRIとCTの違いを聞かれます。どちらもトンネル状の装置で見た目も非常に似ているため、違いが分かりにくい方が多いと思います。以下にMRIとCTの違いを分かりやすくまとめました。

MRI検査の実態は?

MRI検査は、撮影する部位にコイルと呼ばれる専用の用具を体に装着し、ベッドに寝た状態で行います。検査の際はベッドが自動で動き、トンネルの中に入ります。磁場を発生させるときに装置から工事現場のような大きな音がするため、当院では耳栓をお渡ししています。MRI検査では体を動かすと画質が落ちてしまうので、できる限り同じ姿勢を保つことが必要です。また、検査の目的によっては造影剤を飲んだり、静脈から注射したりすることがあります。
MRI検査は、強力な磁石や電波を使うため、事故ややけどに十分注意が必要です。以下の金属(一例です)が体内にある方は検査が受けられない事があります。

・心臓植込み型デバイス(ペースメーカなど)
・人工弁
・脳室シャント
・脳血管クリップ
・内視鏡クリップ
・義歯
・人工関節
・インプラント
・入れ墨やアートメイク

また、化粧品(特にアイメイク)やカラーコンタクトは火傷や画質低下の原因になる事があるので、検査前に落としたり、外しましょう。分からない事がありましたら、お気軽にスタッフにご相談ください。

当院に導入された最新型MRI装置の特徴

当院では、2022年3月28日にGEヘルスケア・ジャパン株式会社艘の最新型3.0TMRI装置「SIGNA™ Architect-AIR™ IQ Edition」を導入しました。
こちらのMRIですが、今まで見たこともないAI技術を搭載したMRI装置となっていて、圧倒的な画質の向上による診断能の向上、検査時間の短縮、快適な検査環境が実現されました。

実際に検査を受けられる患者様は、MRIは狭くて、音が大きくて、検査が長いと思われている方も多くいらっしゃると思います。
狭いという部分については、今まで60cmの幅の筒の中に入って検査をしていましたが、10cm広くなり70cmになりました。今までよりも広がったことにより、腕が窮屈で狭いといった印象も少しは軽減できるのではないかと思います。腹部や骨盤の検査をするときは、今まではとても重いコイルを装着して検査を行っていました。最新型MRI装置になりとても軽く、また柔らかいコイル(AIR™ Anterior Array Coil)となりましたので、重い板ではなくブランケットをかけたような楽な感じで検査を受けていただくことが出来ます。また、コイルの表面はなめらかな形状になっていますので簡単に清掃、消毒ができます。

音が大きいという部分については、当院では検査の時に耳栓で保護をしながら検査をしています。それでも完全に音を遮断することは難しいですが、新しいソフトウェアの「Silent Scan」を使用することで、従来よりも音を大幅に軽減することが可能になります。今まで大きな音が苦手で検査ができなかったという方は担当スタッフにお問い合わせください。
最後に、MRIの検査時間は長いですが、導入された最新型MRI装置には最新のAI技術が搭載されており、今までの診断能力のままに大幅に撮像時間を短くすることも可能になります。患者様の脳の構造に合わせて自動的に検査する位置を決める機能「AIRx」や、よりきれいな画像を速く検査ができる「AIR Recon」、「AIR Recon DL」が今後の医療の質を大幅に向上する機能になることは間違いありません。

これらの新しい技術を用いた「SIGNA™ Architect-AIR™ IQ Edition」により医師、技師の医療の質の向上だけではなく、検査を受けられる患者様の快適性も考慮された装置となっておりますで、地域の皆様に還元できればとスタッフー同思っております。

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