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SUBARU健康保険組合 太田記念病院

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新型SPECT/CT装置導入で進化する検査体制

新しい核医学装置 GE社製NM/CT870DR が導入された事で、
当院の医療がどう変化するのかを解説します。

16搭列CT載
16搭列CT載 最新核医学装置

現在、核医学装置はCT付きが主流になってきており、国内では2列、6列、8列、16列のCTを搭載した機種が販売されています。今回当院では、その中でも最上位機種である16列のCTを搭載した核医学装置を導入いたしました。従来の核医学検査では実現する事が難しかったCTと核医学画像の正確な重ね合わせ画像や、核医学の画像から「数値で評価する」定量技術を提供可能になりました。

CT重ね合わせ画像
図1. CT重ね合わせ画像

CTとの重ね合わせによる正確な診断

従来の核医学検査では、CTによる位置情報が無かったため、核医学検査薬の集積の場所が何となくしかわかりませんでしたが、今回導入した装置により正確な位置情報が得られている事が分かります

核医学検査ってなに?

核医学検査とはレントゲン撮影で用いられるX線のなかまであるガンマ線を放出する放射性同位元素(以下、RI)を用いた検査です。
からだの特定の臓器や病気の場所に集まりやすい性質をもった物質にRIをくっつけたもの(以下、放射性医薬品)を注射し、からだの外から専用のカメラでガンマ線の分布を測定することで、病気や臓器の状態の診断を行います。

3D Fusion画像?
図2. 3D Fusion画像

安全なの?

放射性医薬品の放射能は微量で、時間とともに少なくなる性質を持っています。
また一部は体内で代謝されて体外へ排出されるため安全です。
副作用の発現はごくまれで、あったとしても、その大部分が軽度のものです。
また患者様の受ける放射線の量は通常のX線検査と比べても、決して高いものではありません。

何がわかるの?

代表的な核医学検査として、心臓核医学検査と脳核医学検査があります。

心臓核医学検査とは?

心臓核医学検査では心臓の筋肉の血流の流れを測定することができます。
この検査は、心臓の筋肉に栄養や酸素を運ぶ役目をしている血管に異常のある病気(以下、冠動脈疾患)の危険性の高い方々から、治療が必要な患者様を安全に見つけだすのに有用と言われています。
これらの病気は早期発見と治療が大切で、適切な治療でより質の高い生活を送ることが可能となります。

冠動脈疾患の危険性の高い病気は?

生活習慣病があげられます。
糖尿病、動脈硬化、高血圧、肥満、喫煙などによって、血管の壁が厚くなって、血管が劣化したり、狭くなることによって、「狭心症」や「心筋梗塞」など重症な心臓疾患を患ってしまいます。

冠動脈疾患の危険性の高い病気は?

脳核医学検査とは

脳核医学検査では脳の血液の流れを測定することができます。
この検査は、CTやMRIより早期に異常を検出でき、早期の認知症や脳梗塞の発見に有用とされています。特に認知症治療薬の登場で認知症の早期診断の必要性が増しています。

認知症とは

認知症にはアルツハイマー病や血管性認知症など様々なタイプがあります。
アルツハイマー病は認知症の半分を占め、さらに増加する傾向にあります。加齢による物忘れ、軽度な認知障害とアルツハイマー病を早期に鑑別することは、治療方針を決める上で重要です。
この病気の症状の進行を遅らせる薬も開発されており、特に早期の患者様に効き目が高いことがわかっています。脳核医学検査は、その早期診断に有用とされています。

認知症とは

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