SUBARU健康保険組合 太田記念病院

【看護部】臨床研究に関する情報公開research

【看護部】臨床研究に関する情報公開

ST上昇型心筋梗塞患者のER入室から心臓カテーテル室入室
までの時間とDoor-to-Balloon timeの現状と課題

研究の目的・方法

急性心筋梗塞(以下AMI)は、経皮的冠動脈形成術(以下PCI)による早期再灌流療法の普及により、かつて40%以上とされていた死亡率が5~9%程度にまで改善しました。ST上昇型心筋梗塞(以下STEMI)の治療は一刻も早くPCIを行うことが必要であり、Door-to-Balloon Time(以下DTBT)を90分以内とすることが推奨されています。このことから、救急外来(以下ER)看護師は、患者様を速やかに心臓カテーテル室(以下心カテ室)へ搬送する役割を担っています。
当院では2016年に、ER入室から心カテ室入室までの時間をDoor to Door Time(以下DDT)と定義し、これに影響を与える要因を検討しました。これまでも、医師、臨床工学士、診療放射線技師、ER看護師が連携を図り、チームとして緊急心臓カテーテル検査を実施してきました。しかし、前回の研究から10年経過しており、DDTの変化とあわせてDTBTの評価の必要性を感じられました。そこで今回、STEMI患者におけるDDT、DTBTの現状を明らかにし、今後チーム医療を推進するために、必要とされる看護の課題を考察する事にしました。医学上の貢献としまして、研究対象者に対して直接的な利益は発生しません。しかし今後の治療成績、救命率の向上につながることが期待されます。

研究の対象

2024年4月1日から2025年3月31日の間に、STEMIにより当院へ緊急搬送され、緊急PCIを施行した患者様を対象とします。包括的同意に対して不同意が提出されている患者様は除きます。

研究の期間

研究の実施期間は2025年10月6日(倫理承認日)より2025年10月31日までを予定しています。

協力をお願いする内容

本調査におきましては、対象となる患者様の電子カルテより、救急看護記録、心臓カテーテル検査記録から、年齢、性別、既往歴、疾患名、各時間指標(ER入室時間、心カテ室入室時間、再灌流獲得時間)、搬送時間帯、初期対診療科、来院方法、NRSを抽出して分析します。
既存のデータを使って研究するため、患者様に新たにご負担をおかけする事はありません。

個人情報の保護

本研究では患者様の診療記録からデータ収集を行うため、患者様のプライバシー保護に最大限の注意をはらいます。研究に伴い得たすべての情報は、匿名化を十分に厳守し内容分析を行います。またデータを分析する際には、インターネットに接続されていないパソコンを使用して電子化し、そのデータはロック付きUSBに保存を行います。
データを保存したロック付きUSBは情報流出がないよう徹底し、鍵付きのロッカーで保管を行います。収集したデータは研究以外には使用せず、研究終了後5年間まで厳重に保管を行います。その後は読み取り不可能な処理を行った上で機密紙扱いにてデータの破棄を行います。
本研究は2025年11月1日の第41回群馬県冠血管治療懇話会で発表予定であり。本研究に関連して開示すべき利益相反にある企業等はありません。
研究成果を発表する際には個人を特定できないよう匿名化致します。本研究にご自身のデータ使用を望まれない場合、研究対象といたしませんので患者様もしくは代理人の方より2025年10月20日までにお申し出ください。不使用を望まれた場合でも患者様に不利益が生ずる事は一切ございません。
また、ご自身が研究対象の有無かについては以下の問い合わせ先にご連絡下さい。

【お問合せ先】

SUBARU健康保険組合 太田記念病院
研究代表者 ER 看護師 木村 亜由美
TEL 0276-55-2200

診療受付時間
月曜〜金曜 午前8時30分~11時00分
土曜 午前8時30分~11時00分
休診 第2、4土曜・日曜日・祝日・年末年始・開院記念の日
外来診療担当表