【看護部】臨床研究に関する情報公開
Rapid Response System導入後のRRT要請の現状
研究の目的
院内迅速対応システム:Rapid Response System(以下:RRS)は、入院中に急変に至る患者様の多くは何らかの前兆があるということに着目し、その前兆を早期に捉えて適切に介入をすることで、予期せぬ院内心停止や院内死亡という重篤な有害事象の減少を目的とした医療安全のシステムです。
当院では院内心停止の減少や救命率の向上を図る目的として2019年4月にRRS運営委員会を発足しました。その後、院内コースとして急変前対応コースを開催しRapid Response Team(以下RRTとする)のメンバーを育成し、同年9月よりRRSの運用が開始しました。
本研究ではRRS導入後のRRT要請の現状を分析し今後の課題について考察を行うことで、救命率の向上、RRT対応の質を向上させる一助とすることを目的としています。
研究の対象
当院に外来受診・入院した患者様のうち、2019年9月1日から2024年12月31日の間にRRTが介入した患者様が対象となります。
協力をお願いする内容
本研究では、RRTが介入した際の記録から性別・年齢・診療科・疾患名・既往歴・早期警戒スコア:National Early Warning Score(NEWS)・RRT要請内容・転帰を抽出し、分析させて頂きます。それらに加え、上記期間にRRTが介入した患者様の総数を集計させて頂きます。また、既存のデータを使用し研究を行うため、患者様に新たにご負担をおかけすることはありません。
研究の期間
研究の実施期間は2025年9月1日より2026年3月31日までを予定しています。
個人情報の保護
本研究では院内報告システムと診療記録からデータ収集を行うため、プライバシー保護を目的とし、第三者に患者様の個人情報が特定されないよう得た情報は全てデータ化します。
患者様のプライバシー保護に最大限の注意を払います。研究に伴い得た全ての情報は匿名化を十分に厳守し内容分析を行います。また、収集したデータを分析する際にはインターネットが接続されていないパソコンを使用して電子化し、そのデータはロック付きUSBに保存し、データを保存したロック付きUSBは情報流出が無いよう、鍵付きのロッカーで保管を行います。また、収集したデータは本研究以外には使用せず、研究終了後5年間まで厳重に保管を行い、その後は読み取り不可能な処理を行なった上でデータの破棄を行います。
対象となる患者様にとって直接的な利益は還元出来ませんが、本研究により今後のRRT対応の質や・救命率の向上に寄与出来ると考えています。また、本研究は第53回集中治療医学会学術集会にて発表を予定しています。
研究成果を発表する際には個人が特定出来ないよう匿名化致します。本研究にご自身のデータ使用を望まれない場合は研究対象とは致しませんので、RRT介入があった、もしくはRRT介入があったであろうと推測される患者様もしくは代理人の方より2025年9月30日までに研究代表者へお申し出ください。不使用を望まれた場合でも、患者様に不利益が生じる事は一切ございません。
【お問合せ先】
SUBARU健康保険組合 太田記念病院
研究代表者:救命救急センターICU/CCU 看護師 木戸 健太
共同研究者:救命救急センターICU/CCU 看護師 青野 剛久
研究責任者:医療の質・安全管理部 小林 操
TEL 0276-55-2200