SUBARU健康保険組合 太田記念病院

臨床研究に関する情報公開research

【消化器内科】臨床研究に関する情報公開

肝細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害薬治療後の2次治療とレンバチニブの効果の研究(多施設共同研究)

研究の目的

肝細胞癌は抗ウイルス薬の進歩とともに減少したが、依然として死亡数の多い癌です。
肝細胞癌の治療は外科的切除、ラジオ波焼灼術(RFA)のような局所療法、経カテーテル的肝動脈化学塞栓療法(TACE)、全身化学療法、放射線治療など多岐にわたります。 特に全身化学療法は近年目覚ましい進歩を遂げてきました。2007年にソラフェニブによる予後延長効果が証明され、続いて2018年にレンバチニブ(LEN)の腫瘍縮小効果が証明され、一次治療として導入されてきました。
2020年には免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が保険承認され、現在のガイドラインにおいては、その高い効果によりICIはLEN/ソラフェニブに代わり一次治療(手術不可能ながんに対して抗がん剤治療する場合の初めの抗がん剤治療)として推奨されています。しかし、ICIに続く二次治療については明確なエビデンスは無く、様々な治療が横並びとなっている現状です。
そこで本研究では、肝細胞癌の一次治療として、ICIを用いた抗がん剤の治療計画(レジメン)であるアテゾリズマブ+ベバシズマブを導入された患者さんにおいて、どのような二次治療がなされているか、また二次治療として導入されたLENについてその効果と副作用、忍容性(副作用が患者さんにとってどの程度耐えられるかどうか)について後ろ向きに調査し、ICIの二次治療とその際のLENについて検討を行ないます。

研究の対象

2020年12月1日から2024年8月31日までに当院で、一次治療としてアテゾリズマブ+ベバシズマブを導入された肝細胞癌症例のうち二次治療としてレンバチニブを導入された20歳以上の患者さんのカルテ記載データです。

協力をお願いする内容

患者背景:年齢、性別、既往歴、身長、体重、パフォーマンスステータス(PS)、背景肝疾患
画像診断:胸腹部CT、腹部MRI、腹部超音波
臨床検査:T-Bil、Alb、AST、ALT、Cr、PT、WBC(分画含む)、血小板、AFP、PIVKA-Ⅱ、尿検査

この研究は、普段の診療で得られた上記の情報を研究のために解析してまとめるものです。研究のために、新たな検査等は行いません。ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方でご質問がある場合、またはこの研究に診療の情報を使ってほしくないとのご意思がある場合は、遠慮なく下記の担当者までご連絡ください。お申し出以降は、その方の情報は本研究には利用せず、それ以前に本研究のために収集した情報があれば削除します。お申し出による不利益は一切ありません。ただし、すでに解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

研究の期間

倫理審査承認日より2025年3月31日まで

個人情報の保護

患者データは匿名化されたうえでデータ処理を行うため、個人が特定されるデータは用いません。この試験で得られた結果を学会や学術雑誌に発表の際にも、患者の個人に関する情報が公表されることはありません。

お問合せ先

SUBARU健康保険組合 太田記念病院
消化器内科 部長 竝川 昌司
TEL 0276-55-2200

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土曜 午前8時30分~11時00分
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