SUBARU健康保険組合 太田記念病院

臨床研究に関する情報公開research

【循環器内科】臨床研究に関する情報公開

心臓再同期療法へのアップグレードにおけるPaced QRS durationの影響

研究の目的

永久的ペースメーカーによる治療は、洞不全症候群や房室ブロックなどの徐脈性不整脈に対して、普及している右心室ペーシングとした治療法です。洞不全症候群に対して、永久的ペースメーカーを挿入され、心不全や心房細動の出現に関して、4年間調査した研究では、右心室ペーシングによる非生理的電気的活動で左室内同期不全が生じます。そのため心房細動の出現が増加し、累計心室ペーシング率が40%以上では心不全入院リスクが、3倍に上昇するとされています。
さらに左室収縮機能が低下した例において右室心室ペーシングを行うと、同期不全により左室機能障害と心不全が進行するとされており、左室収縮機能が低下した例で心室ペーシングを行う場合は、両室ペーシングを採用する事が推奨されています。右室ペーシングによって左室収縮機能低下し心不全症状を認める症例は、両心室ペースメーカーへのアップグレードが必要となるが、未だ十分な検討がなされていません。
本研究の目的として、右室ペーシングによる心機能障害の現状を把握し、両心室ペースメーカー介入の有無を調査し、さらに心機能障害を有していない永久的ペースメーカー挿入例のpaced QRS duration(ペーシング時のQRS幅)や心機能などを比較することでリスク因子の解明をします。

研究の対象

2017年1月1日から2022年12月31日までにペーシング機能のあるデバイス治療のため入院加療となった全てのデバイス挿入患者様を対象とします。年齢は18才以上、性別は不問です。

協力をお願いする内容

本調査におきましては、対象となる患者様の医療情報(受診日時、行為の日時・手段・場所行為時の状況、受診時の身体的、精神的、入院の有無・治療後の状況等)を参考に調査いたします。したがって患者様に新たにご負担をおかけする事はありません。

研究の期間

2023年6月8日から2025年12月31日までを予定しています。

個人情報の保護

本研究を実施するにあたっては、研究対象者の個人情報保護について、適用される法令、条例を遵守すします。 また関係者は、研究対象者の個人情報および個人情報保護に最大限の努力を払い、本研究を行う上で知り得た個人情報を正当な理由なく漏らしません。関係者がその職を退いた後も同様とします。
研究で得られた結果は、学会、医学専門誌への発表を予定していますが、その際にも患者様の名前など、研究対象者を特定できる情報は含まれません。

お問合せ先

SUBARU健康保険組合 太田記念病院
循環器内科 主任部長 根本 尚彦
TEL 0276-55-2200

診療受付時間
月曜〜金曜 午前8時30分~11時00分
土曜 午前8時30分~11時00分
休診 第2、4土曜・日曜日・祝日・年末年始・開院記念の日
外来診療担当表