SUBARU健康保険組合 太田記念病院

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夏も冬も気をつけたい脳卒中

脳卒中(脳血管障害)には、主に脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血があります。
高齢者に多い病気ですが、近年20~60歳世代で発症することもあります。

脳卒中って何?

脳卒中とは、脳の血管が破れるか詰まるかして、トラブルを起こす病気です。脳卒中の患者数は現在約120万人といわれ、毎年25万人以上が新たに発症していると推測されています。卒中は“突然”という意味で、不意に襲われる病気と思いがちですが、脳卒中を発症した方々を調べていくと実は生活習慣病と深く関係があることが分かり、特に高血圧、糖尿病、不整脈、タバコ、アルコール、コレステロール、塩分、高カロリー摂取が脳卒中の引き金となるようです。

脳卒中
夏と冬で発症しやすい症状がある!?

今の暑い時期には、脳梗塞が多くなっています。多汗や飲酒量増加による脱水などで血流が悪くなり、血栓ができやすくなるためです。 一見水分を摂取しているように感じるアルコール、緑茶やコーヒーなどは利尿作用があり水分補給にはなりません。水やスポーツドリンクなど、ノンカフェインの飲料を摂りましょう。また、就寝前にも水分摂取を心掛けましょう。ただし、心臓や腎臓に疾患のある方には負担が大きくなりますので、注意が必要です。

またこれから冬にかけては、気温差が激しくなってきます。そうなると血圧が変動しやすく体内の熱を逃がさないように血管が収縮するので血圧が上昇し、血管が破れやすくなり、脳出血やクモ膜下出血が起こります。
ただこれらはあくまで傾向で、どの脳卒中も一定の割合で発症し、一年中注意は必要です。

治療後の日常生活・・・。

脳卒中は、1960年代は日本人の死因トップでしたが、高血圧治療の進歩や脳卒中の救命率のアップにより、現在は第4位にまで減少しました。しかし要介護・寝たきりの原因の第1位であり超高齢社会に突入した日本では、健康寿命の延伸という点からも脳卒中の予防が大きな課題となっています。

65歳以上の要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因
性別 脳疾患 心疾患 関節疾患 認知症 骨折・転倒 高齢による その他
総数 17.20% 4.70% 11% 16.40% 12.20% 13.90% 24.60%
男性 26.3 5.1 4.7 14.1 6 11.1 32.6
女性 12.6 4.5 14.1 17.6 15.4 15.3 20.6
治療後の日常生活
脳卒中予防十カ条

1. 手始めに 高血圧から 治しましょう
2. 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
3. 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
4. 予防には たばこを止める 意志を持て
5. アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
6. 高すぎる コレステロールも 見逃すな
7. お食事の 塩分・脂肪 控えめに
8. 体力に 合った運動 続けよう
9. 万病の 引き金になる 太りすぎ
10. 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

FASTを知っておこう!!もしも身近な人にこのような症状が起きた時、発症時刻を確認して救急車を呼びましょう。

F:顔のまひ・・・上手く笑顔が作れますか?
A:腕のまひ・・・両腕をあげたままキープできますか?
S:言葉の障害・・・いつも通りの会話ができますか
T:発症時刻・・・おかしいなと感じたのは何時ごろですか?

脳卒中の発症時の症状については人によって千差万別です。意識を失って倒れなくても、顔の方側が下がり、ゆがみがある。片腕があがらない。言葉が出てこない、ろれつが回らない。突然の激しい頭痛と吐き気。こんな症状があらわれたら救急車を呼ぶか、判断がつかなければ病院に連絡をしましょう。脳卒中は発症時刻が何より治療のカギを握ります。

脳神経外科 矢尾板先生に聞きました!
Q1 脳卒中は突然起こるイメージがありますが、健康な人でも突然かかりますか?

A: 多くは、脳卒中を起こしやすくする基礎疾患(危険因子といいます)を持っている人が発生します。高血圧や糖尿病、肥満、喫煙、お酒の飲みすぎなどが危険因子です。これらの疾患の治療や生活習慣の改善が、発症予防には大切です。歯周病や心房細動という不整脈も危険因子になるので、注意してください。予期せず発症することも全くないとは言えませんが、心配しすぎることも、血管壁にストレスをかけるといわれています。楽しく人生を送ることも、脳卒中予防には大事なことです。

Q2 もし、身近な人が脳卒中のような症状を発症した場合、まず何をすれば良いですか?

A:手足の麻痺や言語障害、また今まで経験したことのない突然の頭痛などが、脳卒中を疑わせる症状です。すべてではありませんが、早期に診断、治療することで、病気が治ったり、障害が軽くすむことがあります。病院に緊急受診して下さい。遠慮せず、救急車を利用して下さい。昔は、脳卒中を疑ったら、動かしてはいけないと言われた時代があったようですが、嘘です。優しく扱いながら、病院に運んでください。

Q3 急に顔面や手のしびれや片目が見えにくくなったが、数分でおさまりました。それでも病院に受診した方が良い?

A:一過性脳虚血発作といって、いったん症状が消失しても、本物の脳梗塞の前ぶれであることがあります。病院を受診して下さい。前ぶれの段階で治療を開始することで、発症を予防できる率が上がります。片目の視力障害も、目の病気でないことがあります。脳へ行く頸動脈の途中で目を栄養する動脈が出るので、頸動脈がつまりかけている可能性があるのです。また、視野の半分が欠けるのも脳の病気の可能性があります。

Q4 脳卒中は再発しやすいですか?

A:脳梗塞に対して血栓予防薬(血液をさらさらにする薬)内服、脳出血に対して高血圧治療が、再発予防には大切です。初回の病気が軽症だと、しばらくすると再発予防薬をやめてしまう人がいます。喉もと過ぎれば熱さ忘れてしまう人が、案外多いのです。医師と相談しながら、きちんと治療を続けてください。必要なことをきちんとやり、そして楽しい人生を送る。どんな病気に対しても大事なことと思います。

脳神経外科は脳卒中や頭部外傷、脳腫瘍など脳疾患の診療を担当しています。
脳卒中、頭部外傷などの脳神経外科疾患の多くが緊急の対応と診断、治療が要求されます。当科は救命救急センターと連携しあらゆる疾患に対し診断、検査、手術等迅速に対応します。
特に脳卒中については直通電話を医師が携帯し、救急隊、他の医療機関と直接対応し迅速な受け入れを行っています。

脳神経外科 矢尾板先生

脳神経外科
矢尾板先生

当院では、脳血管内の治療を一刻も早く行えるように日々備えています。
治療後の日常生活
脳梗塞の最新の治療は,後遺症を減らします

rt-PAによる血栓溶解療法

治療後の日常生活

発症から4.5時間以内に治療しなければいけないため,発症3.5時間以内の病院到着が必要

治療後の日常生活

監修:日本脳卒中協会
資料提供: 山口武典 (国立循環器病研究センター)

急性期脳梗塞に対するカテーテル血栓除去術

コイルとフィラメントに血栓を絡ませて回収します

治療後の日常生活

監修: 岡田 靖 (国立病院機構九州医療センター)
資料提供: センチュリーメディカル株式会社

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